モノを言わずに権力を主張した?カフスボタン

ジャケットの間から、腕を上げたときとかにチラリと見えるカフスボタン。
自己表現がしにくいコンサバなビジネススーツの着用時に、個性を出したり、遊び心を見せたり、ちょっと話題を提供する役割を担ったり。
カフスボタンはまさにステートメント・ジュエリーです。

カフスボタンが「主張する」ことがよくわかる出来事が10年前にありました。

アメリカの金融大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者が
ある場面でつけていたカフスボタンが当時、ツイッターやメディアの間で話題になりました。

「大きすぎてつぶすわけにいかない」と言われたJPモルガン・チェースが20億ドルという巨額の損失を出したときのこと。上院銀行委員会で損失について証言をしたジェイミー・ダイモン氏が当日つけていたカフスボタンがそれです。

Daily Mailの記事より

腕を上げたときに見えたやや大ぶりのカフスボタンがアメリカ大統領のシンボルマークだったそうです。
それをCNNのジャーナリストが「あのカフスボタンは実際、ホワイトハウスの住人からダイモン氏にプレゼントされたものだった」とツイート(現在このツイートは削除されています)したことからさらに話題に。

ダイモン氏は当時ホワイトハウスにいたオバマ大統領とも関係が良好だったことから「オバマ氏からもらったのでは?」という声が多かったよう。

「現政権を支持しているんだからお手柔らかに」と訴えているのか、「自分は大統領並みに力があるんだ」と見せつけているのか、上院の銀行委員会であえてこのカフスボタンをつけた意味をめぐっていろいろな憶測が出ました。

本人の説明では「あのカフスボタンが自分の愛国心を一番よく表現できた」とのこと。

本当の意図がなんだったのであれ、たかがアクセサリーとあなどれないカフスボタンのご紹介でした。

参考文献
Did Obama give Jamie Dimon presidential cufflinks? JPMorgan Chase boss shows off inscribed set at senate banking committee Daily Mail 16 June 2012
The Jamie Dimon Cufflinks Mystery CNBC JUN 14 2012

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